サンプルの段階
テントのプロジェクトでは、通常3種類のサンプルを経ます。呼び名は工場によって異なるため、最初に取り決めてください。
- 開発サンプル(ファーストサンプル)。仕様書をもとに、近い色の在庫生地で作られることが多いサンプルです。構造、サイズ、機能構成が正しいかという問いに答えます。
- 修正サンプル。お客様のコメントを受けて、可能な範囲で正しい生地、色、金具で作られます。新規開発では複数回になることがあります。
- 量産前サンプル。量産用の生地ロット、付属品、パッケージを使い、生産開始直前に作られます。承認して封印すると、ゴールデンサンプルになります。
サンプルは1回あたり通常7-15日で、国際宅配便での輸送に約5-8日かかり、注文ごとに書面で確定します。既存モデルのプライベートブランド注文なら1回で済むこともありますが、ODMやOEMの開発では2-3回必要になることがよくあります。
すべてのサンプルで確認すること
サンプルの確認とは、袋に入ったテントを眺めることではありません。設営し、採寸し、いくつかの簡単な試験を行い、写真とともに記録することです。
| チェック | 方法 | 見つかる問題 |
|---|---|---|
| 設営試験 | 取扱説明書だけを見て袋から設営し、時間を計る | 部品の欠品、わかりにくい手順、ポールの長さの誤り |
| 寸法 | 床面、最高部、インナー、前室、収納サイズを測る | 仕様書や商品ページとのサイズのずれ |
| 重量 | テント一式と収納袋を計量する | 生地やポールの置き換え、商品ページの正確性 |
| 縫い目と水 | テープ処理した縫い目、ファスナー、フロアの角に散水する | テープなしやテープ不良の縫い目、ファスナーからの漏水 |
| 生地 | スワッチと比較し、デニールとコーティング面を確認する | 色の誤り、生地グレードの誤り |
| ポールまたはフレーム | 径、肉厚、ジョイント、ハブ、ロックピン | 薄い肉厚、弱いジョイント、鋭利な縁 |
| 金具 | ファスナーのスライダー、バックル、自在金具、ペグの本数と種類 | 指定より安価な付属品 |
| ブランディングと梱包 | ロゴの位置と色、ラベル、袋、カートンマーク | デザインデータの誤り、警告ラベルの欠落 |
タープテントでは、フレームの開閉を何度か繰り返し、脚の肉厚を仕様と照合します。業務用グレードの40 mm六角アルミ脚なら通常1.1-1.2 mmです。プリントタープテントでは、昼光の下でプリントを色校正と比較します。エアテントでは各ビームを膨らませて一晩置き、空気保持を確認します。子ども用プレイテントでは、試験機関の試験を予約する前に、小部品、ラベル、トレーサビリティ情報を確認します。
役に立つサンプルコメントの書き方
「品質を上げて」「ポールをもっと丈夫に」といったコメントでは対応できません。各コメントには、部位、問題、必要な変更、確認方法を明記します。たとえば「後部前室のフライの縫い目が散水で漏水。全長に熱圧着テープを施工。修正サンプルで散水により再確認」です。コメントに番号を振り、写真を添付し、修正サンプルで各番号に回答するよう提携工場に依頼してください。デスクはコメントリストを注文ファイルに保管し、往復の間で何も失われないようにします。
ゴールデンサンプルの承認
- 量産用の材料を使う。ゴールデンサンプルは開発の残りではなく、量産用の生地ロット、ポール、付属品で作らなければなりません。
- チェックをやり直す。もう一度設営、採寸、計量、散水試験を行い、数値を記録します。測定した重量が注文上の数値になります。
- 報告書と照合する。ISO 811による耐水圧やCPAI-84による難燃性などの試験機関の報告書が、同じ生地とコーティングで実施されたことを確認します。
- 封印と署名。サンプルに注文番号、日付、バイヤー側と工場の署名を付けたラベルを貼り、設営状態と梱包状態で撮影します。
- 2点保管する。1点は生産の基準として提携工場に残し、1点はお客様のもとへ送るか、検品用にデスクが保管します。
承認は書面で行い、できれば仕様書そのものに、受け入れた逸脱事項を列挙してください。書面に残されていない逸脱は、検品で認められません。
量産品をゴールデンサンプルとどう照合するか
出荷前検品では、検品員が抜き取った製品をゴールデンサンプルと仕様書と比較します。抜き取りは通常、ISO 2859-1またはANSI/ASQ Z1.4の通常検査水準IIに従い、明示した作業上の既定値として重欠点AQL 2.5、軽欠点4.0とし、注文ごとに確定します。一般的なチェックは、設営試験、縫い目の散水チェック、寸法、生地重量、ファスナー、ポール、プリントの色、付属品の数量、カートンマーク、そしてISTA 1Aによるカートン落下試験です。詳細は試験と検品のページに、一貫した実施方法は設営試験の記事にまとめています。
よくあるサンプルの失敗
- 在庫生地の開発サンプルを承認し、量産の色も合うだろうと考える。
- 写真で「問題なさそう」に見えるからと設営試験を省く。
- 計量せずに承認し、カタログの重量を商品ページに載せる。
- 承認後にメールで付属品を変更し、仕様書を更新しない。
- 量産ロットと異なるサンプル生地で試験機関の試験を予約する。
説明のための事例
匿名化した説明用の事例が、手順の重要性を示しています。ある販売代理店が、近い色の修正サンプルで6人用インスタントテントを承認し、量産生地は写真で確認するつもりでした。届いた量産品のフライは1段階明るい色で、工場は元のスライダーが在庫切れだったため軽いスライダーに切り替えていました。どちらの変更も記録されていなかったため、検品で不合格にすることはできませんでした。次の注文で販売代理店は量産ロットによる量産前サンプルを求め、設営と散水のチェックをやり直し、スライダーと生地コードを仕様書に記載し、ゴールデンサンプルを2点封印しました。リピート注文は問題なく出荷され、検品報告書は封印したサンプルを1行ずつ参照していました。
誰が承認すべきか
承認は、製品、コンプライアンス、パッケージのコメントを事前に集めたうえで、バイヤー側の特定の1人が最終判断する形が最もうまくいきます。ご自身でサンプルを確認できない場合は、検品員またはデスクがお客様に代わって仕様書に照らして設営・試験し、写真と測定の報告書を送りますので、書面で承認してください。
サンプル往復のスケジュール
製作、輸送、確認を含めると、1回の往復で約2-3週間かかります。生産期間の中ではなく、生産前のカレンダーに組み込んでください。リードタイムの記事をご覧ください。準備ができたら、仕様書と目標日程を見積フォームからお送りください。記載内容は仕様書の記事で説明しています。
